リチウムイオン電池製造工程の巻回(倦回)工程とは?巻回機とは?
リチウムイオン電池は、セルの形状により、円筒型、角型、パウチ型(ラミネート型)に分類されます。電池の容量を高めるためには電極面積を大きくする必要があり、そのための製法として巻回(けんかい)工法と積層工法の2つの工法があります。
- 巻回(倦回)工法は、正極シートと負極シート、それらを隔てるセパレータを重ねながら自動巻回機で巻き取って製造する方法です。主に円筒型のセルに採用されています。
- 積層工法は、所定の大きさに切断した正極シート、セパレータ、負極シートを順番に重ねていく方法です。主にパウチ型のセルに採用されています。
円筒型と角型のセルは、金属缶に入れられ、電解質を充填して封止されます。パウチ型のセルは、金属缶による封止でなく、プラスチックフィルムをラミネートした金属ホイルで封止されます。金属缶とくらべて薄型・軽量化でき、形状の自由度にもすぐれているのが特長です。
リチウムイオン電池の製法は、電池の形状や用途によって異なります。巻回(倦回)工法は、積層工法に比べて製造コストが低く、円筒型や角型のセルに適しています。積層工法は、巻回(倦回)工法に比べて電池の容量を大きくでき、パウチ型のセルに適しています。
巻回機とは、リチウムイオン電池等の2次電池の製作工程で、陽極材・負極材・セパレーターフィルム2枚の合計4枚を重ねて巻き取る巻回(倦回)工程があり、その工程に用いられる装置が巻回機(倦回機)と呼ばれ、装置内部には多数のローラーが使われています。