
今回のテーマ
『小松原のステンレス製品の品質の裏側』~酸洗設備編~
ステンレスが錆びにくいのは、表面のごく薄い保護膜のおかげですが、
溶接時の熱でこの膜が損なわれ、溶接部が変色(溶接焼け)し、
錆びやすくなります。
これを防ぐのが「酸洗」で、酸性の薬液で溶接部をきれいにし、
ステンレス本来の耐食性を回復させます。
ただ、薬液使用に伴う環境負荷があるため、小松原では廃液の適切処理など
環境面にも配慮し、品質と環境の両面で、安心してお使いいただける
製品づくりに努めています。

◆小松原の酸洗い工程

・ 酸洗用の薬液が入った酸洗槽で溶接後の部品を一晩浸漬し、翌朝に取り出します。
・ 水が入った水洗槽に10分ほど浸漬し、薬液を大まかにすすぎます。
・ 水洗槽から取出後、水道水で丁寧に高圧洗浄します。
・ 酸洗工程で発生した廃液は、回収溝に流れ、専用の廃液処理設備へ送られます。
◆環境面での取り組み
・ 雨水利用:水洗槽の水に雨水を活用することで、水資源を有効活用しています。
工場の屋根から雨水を回収(貯水タンク約3,900L×)→水洗槽に供給
・ 廃水処理:酸洗いの廃水はそのまま流さず、土壌汚染・水質汚濁を防ぐための
対策を幾重にも重ねています。

対策① 廃液あふれ防止:廃水回収溝は二重構造
酸洗工程で発生した廃液は、酸洗設備周辺の回収溝に流れます。
回収溝は、大雨の時でも酸洗の廃液が回収溝の外に流出しないよう、
廃液用と通常の雨水用の二重構造になっています。
対策② 廃液の土壌浸透防止:立ち上がり部まで連続塗装
酸洗い場の床の塗装には酸に強い樹脂床塗料を使用し、酸洗槽の立ち上がり部まで
連続被覆することで、薬液を地面へ染み込ませない構造にしています。

対策③ 水質汚濁防止:廃液は中和処理してから安全に排水
廃液は原水タンクに汲み上げ、中和槽へ移送し石灰を投入して中和します。
廃液は凝集剤により固形物と液体に分離され、固形物は廃棄物として処分します。
液体は濾紙を通した後に法定濃度を下回るよう希釈し、下水として放流します。
対策④ 希釈後の処理済み廃水は定期的に測定
廃水処理時の社内測定に加え、法定水質検査を行い、基準値を下回っていることを
定期的に確認しています。
これからも品質向上と環境への配慮を大切にしながら、お客様にご安心いただける
製品づくりに取り組んでまいります。
【今回のテーマに関連する製品例】
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