🔵連続式ゴム加硫装置とは?
連続式ゴム加硫装置は、さまざまなゴム製品を効率的に製造するために使用されます。この装置は、ゴム材料に連続的に熱と圧力を加えることで、加硫(硫黄架橋)を行い、製品の強度や耐久性を向上させます。主にブレーキホース、ウェーザーストリップ、ワイパーなどの製品に利用されますが、他にも多くの用途があります。
加硫装置:押出成形されたゴム製品を加硫する装置で、以下の種類があります:
・マイクロ波加硫装置:内部から均一に加熱するためのマイクロ波を使用。
・熱風加硫装置:熱風を用いてゴムを加熱。
プロセスフロー
原料供給
ゴム材料(コンパウンド)をエクストルーダーに供給。必要に応じてフィラー、安定剤、架橋剤(硫黄など)が混合されています。
押出成形
エクストルーダーでゴム材料を加熱・混練し、所望の形状に押し出します。押出成形されたゴムはまだ未加硫状態です。
加硫
押出成形されたゴム製品を加硫装置に通し、熱と圧力を加えて加硫。製品の種類に応じて加硫条件(温度や時間)が調整されます。
冷却
加硫が完了したゴム製品を冷却装置で急速に冷却し、寸法安定性を確保。
巻取
冷却されたゴム製品を巻取機で巻き取り、製品を完成させます。
<用途例>
ブレーキホース
自動車や二輪車のブレーキシステムに使用されます。高い耐圧性と耐久性が求められます。加硫プロセスにより、ホースの内外層が強化され、長寿命化が図られます。
ウェーザーストリップ
自動車や建物のシール材として使用され、風や水の侵入を防ぎます。耐候性や柔軟性が重要で、加硫によりこれらの特性が強化されます。
ワイパー
自動車のフロントガラス用ワイパーブレードに使用されます。耐摩耗性と耐久性が求められます。加硫プロセスにより、ワイパーブレードの弾性と耐久性が向上します。
ベルト
産業用コンベアベルトや自動車用タイミングベルトなど、動力伝達や物品搬送に使用されます。高い引張強度と耐久性が求められます。
医療用チューブ
医療機器の一部として使用されるゴムチューブ。生体適合性と耐薬品性が重要です。加硫プロセスにより、必要な物理特性が得られます。
まとめ
連続式ゴム加硫装置は、効率的に高品質なゴム製品を大量生産するために不可欠です。各種の加硫方式や冷却方式を組み合わせることで、多様な製品ニーズに対応できます。プロセス全体の自動化や品質管理の強化により、製品の一貫性と信頼性を高めることが可能です。